始まりの絵

― もう一度、絵本を描こうと思った日 ―

今日は、初めて描いた「始まりの絵」と、
なぜ絵本を描いているのか、その理由を書きたいと思います。

前振りとして、わたしは小さい頃から絵を描くことが大好きで、

「いつかママになったら、自分で描いた絵本を子どもに読んであげたい」

そんな淡い夢がありました。

しかし、実際ママになってみると、子どもたちのお世話をするだけで精一杯。

当然、ひとりでゆっくり絵を描く時間はなかったけれど、

少しずつ、子どもたちが成長していく姿を見られる毎日は、本当に幸せな日々でした。

そして、次男の小学校入学。

これでやっと一区切りできたと、心底ほっとしました。

そこで、自分へのご褒美に、一番やりたかったことをやろうと思いました。

それが、「絵を描くこと」です。

2023年のことでした。

初めて描いたイッチとリムとパパとママ

一番最初に描いたイッチとリムとパパとママです。

絵を描くなんて、美大の予備校以来だったかもしれません。

しかも、デジタルで絵を描くのは初めて。

何のアプリを使って描けばいいか分からなかったので、使い慣れているPhotoshopで描きました。

ブラシの設定も分からないし、どう背景を描けばいいかも全く分からない。

なんとなく頭の中に浮かんだキャラクターを、ドキドキしながら描きました。

うまく描けないことが、かえって、

「もっと上手く描くにはどうしたらいいんだろう?」

という気持ちにつながって、

いろいろな動画を見たり、本を買って読んだり、試行錯誤したり。

そうしているうちに、どんどん小さい頃の自分のように、描くことに夢中になっていきました。

そして、もう子どもたちは絵本を読む年齢でもないけれど、
最初の絵本を描き始めました。

さらに、いろいろなアニメーションを見ているうちに、

「作った絵本を動画にできたらいいな」

と思うようになり、動画編集やナレーションにも挑戦しました。

今思えば、いきなりたくさんの「初めて」に挑戦するのは、無謀だったかもしれません。

それでも、なんとか1年かけて、
「イッチとリムのものがたり」の1話と2話を、
ナレーション付きの読み聞かせ動画として完成させました。

だけれども……

全く納得のいく仕上がりにはなりませんでした。

(詳しい「初めての読み聞かせ動画への挑戦」については、またいつかお話できたらと思います。)

思い描いていた作品には届かず、
自分には画力が足りないんだと痛感しました。

「今は絵を描いているときじゃない。
もっと年をとってから、ゆっくり描けばいい。」

そう自分を納得させ、
就職活動のため、職業訓練に通うことに決めました。

職業訓練に通い、久しぶりに勉強や仕事に向き合う毎日は、とても充実していました。

子どもたちも放課後学童に通うことに慣れ、

「このまま、お互い自立に向かっていくのかな」

と感じていた頃、転機が訪れました。

もっと働く時間を増やそうと、正社員を見据えて転職した直後に、
自分の中でいろいろな葛藤があり、仕事を辞めることになりました。

そして、再び一人の時間ができたことで、

「ほんとうに自分がやりたいことはなんだろう」

と、これからの自分の人生について、じっくり考えました。

自分のバケットリストを作ったり、
小さい頃から好きだったアニメや本、アーティストのリストを作ったり、
家族の家訓をまとめたり、
生きる上で本当に必要だと思うことを書き出したり。

自分の内面を見つめ直し、整理することから始めました。

そして、そして、

「自分の人生で、やり残したことは何?」

「自分にとって、家族にとって、どんな時間が幸せなの?」

「子どもたちの成長のために、最も優先すべきことは何?」

「このまま体力も気力も衰えていくなかで、後悔しない生き方って何?」

そんなことを、たくさん考えました。

そして、考えて、考えて……

たどり着いた答えは、

自分が今やるべきことは、「もう一度、絵本を作ること」

でした。

なにより今、「もう一度絵本を作ること」を優先するべきだと思った理由は、

今この瞬間の子どもたちの成長を、絵本の物語に込めて描きたい。

物語の中のイッチとリムも成長していく姿を、子どもたちの成長に重ねて描きたい。

今感じている「家族の温かさ」や、「安心できる家」を描きたい。

きっと大人になっても、
「イッチとリムのものがたり」は、子どもたちにとって、生きていくための小さな宝物になるはずだから。

そう思ったのと、

あとは、うまく言えないけれど、

「今やらなければ」

という、自分の中から湧いてくる何かを、
大切にしてみようと思ったからです。

この一枚の絵から始まった物語が、
自分のライフワークとして、これからも少しずつ育っていけるように。

これからも、描いていきたいと思います。

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